ソフトウェア開発において必須の工程となるテスト管理。ここでは、ソフトウェア開発に効果的なテストを実施するための環境設定、および維持管理につなげるための基本的な知識を解説しています。
ソフトウェア開発の環境には、開発環境・検証環境・ステージング環境・本番環境の4種類があります。
開発環境とはDockerによるローカル環境・クラウド環境での共同開発など、ソフトウェア開発に不可欠な作業環境のこと、検証環境とはシステム動作の正常性を検証する環境のこと、ステージング環境とは本番に近似した環境でテストを行うための環境のこと、本番環境とはユーザー向けの運用環境のことです。これらのうち、検証環境とステージング環境をまとめて「テスト環境」と言います。
ソフトウェア開発テストの主な種類を確認しましょう。
ソフトウェアのシステム全体が作製者の意図した通りに機能するかどうかを確認するテストです。
ソフトウェアコンポーネントや機能が集合体として動作するかどうかを確認するテストです。
テスト可能な最小コンポーネントとなるソフトウェア・ユニットが意図した通りに動作するかどうかを確認するテストです。
機能要件に基づき、ビジネスシナリオをエミュレートして機能を確認するテストです。一般的な手法にブラックボックステストがあります。
様々なワークロード下におけるソフトウェアの動作状態を確認するテストです。実際の負荷条件におけるパフォーマンスを評価する「負荷テスト」は、性能テストの一種となります。
新機能が既存の機能性を破壊・低下させないかどうかを確認するテストです。健全性テストにより、メニューや機能、コマンドを表面レベルで検証することで、簡易的な回帰テストを行うことも可能です。
システムに障害が発生するまでの間において、システムが耐えられる負荷の程度を確認するテストです。非機能テストの一種となります。
ユーザーがシステムを使用した際、目的のタスクを完了させられるかどうかを確認するテストです。
シンプルなアプリケーションであっても、多岐にわたるテストの対象となることがあります。人的・時間的リソースを考慮すれば、事前に適切なテスト計画を策定することが重要となるでしょう。
適切なテスト計画を立てるためには、各テストの優先順位を設定することが前提になります 。得られる価値の大きさを基準に、優先順位の高いテストから実行します。
ソフトウェア開発の環境には4種類があります。それら4種類のうち検証環境とステージング環境をまとめて「テスト環境」といいます。
ご紹介した通りテストには様々なタイプがある一方、現場では人的・時間的リソースは限られていることが通常です。最小の資源で最大の効果を得られるよう、優先順位に基づいた強弱あるテスト計画を立てるようにしましょう。
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