ユーザーの利用手順やユーザーが行う操作システムを考慮して、問題なく利用できるかどうかを確認する為のテストです。主な目的はユーザー視点で確認すること。テスト用のシナリオは、ユーザーが行う操作を想定して作成されます。
システムの内部構造は考えずに、仕様を満たしているかどうかを確認するブラックボックステスト技法の一つです。
シナリオテストはユーザーが利用する順序や行う操作方法を想定するところから始まります。まずはテストの全体的な方針を決めて、ユーザーの心理・行動を想定。ニーズや行動過程を把握して様々なパターンを想定したシナリオを作成します。テスト漏れを防ぐために業務のフローに沿った対応表を作成すると良いでしょう。
シナリオテストはシステムチェックの最終工程で行われるテストです。ユーザーが操作したときに生じる問題点・不具合を発見することを目的として、整合性のチェックを行います。
ソフトウェアテストの悩みは、そのほとんどが「品質・コスト・納期（QCD）」に関わる課題です。しかも早急に対応が必要なことが多いので、QCDの課題解決に長年携わってきた、実績の豊富な第三者検証会社に依頼するのがベター。このサイトでは、「テスト対象別」におすすめの3社を詳しく紹介しています。ぜひ以下のボタンからチェックしてみてください。
シナリオテストには以下のメリット・デメリットが挙げられます。
複数のシステムや画面間の横断を含めた、複合的な一連の流れをユーザー目線で確認できることがメリットです。機能間での不具合を検出することもあるため、前工程では見つからなかった不具合の発見に繋がるでしょう。
また役割が異なる複数のユーザーが、相互に連携する内容を確認できる点もメリットです。ユーザーが利用した場合を想定して実施するため、ユーザー満足度の低下に繋がる問題を効率的に発見できます。
ユーザーの細かいパターンまでを網羅的に実施しようとすると、膨大な工数が必要になります。シナリオの重要な部分は深堀して、その他の部分は細かく書き過ぎないようにしましょう。シナリオを作成する際には粗度のバランスが重要となります。
またシナリオから外れた内容の問題点を見つけ出しにくいこともメリットとして挙げられます。シナリオ作成後にユーザーにレビューしてもらうといいかもしれません。ユーザーの行動とシナリオの相違点を洗い出せて、よりユーザーの視点に立ったシナリオを作成できるでしょう。
シナリオテストと似たソフトウェアテストとして、以下のテストが挙げられます。
アクターがシステムを使用して目的を果たすまでの流れを明確にした「ユースケース」に基づいてテストを行う方法です。ユースケースはユースケース図やユースケース記述などで明確に定義されるため、シナリオテストに比べて網羅的にテストを実施できます。
シナリオテストではユースケースに含まれないテストを自由に実施できる一方で、ユースケーステストではユースケースの制約内のみでテストを実施します。
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